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先人の知恵 日本の家 ペレットストーブ 家族で作る家
日本の家作りで用いられてきた素材や工法には、私たちが学ぶべき「先人の知恵」が あります。このコーナーでは、N-Basic代表・濱田耕司が注目する「伝統の 技」を中心に日々の雑感を紹介していきます。
フィトンチッドについて
先日、N-Basicにご相談の電話が入りました。その内容は、「床下に白蟻がいるようで、白蟻駆除剤が体に有害だと言う事を聞いたのですが、人間の体に害のない白蟻駆除剤ってないんでしょうか・・」というものでした。

その時、私は「白蟻駆除剤では今のところ、絶対に安心できるという薬剤はないかと思います・・」とお答えしました。お客様は残念そうに、電話を切られました。
ある日、虫には毒性があって駆除するが、人間には害がないフィトンチッドという物があると聞き調べてみました。
フィトンチッドとはフィトン(植物が)チッド(殺す)という意味で、動けない樹木が動物や昆虫から幹や葉を食べられないように身を守る際に分泌する、匂いの事をいうそうです。


フィトンチッドで代表的な物がヒノキチオールで、ヒノキチオールが最もよくとれる木材は国産のヒバ材です。昔の住宅は白蟻や害虫から住まいを守るために白蟻駆除剤の替わりに土台にヒバ材を入れたり、水廻りの床や壁に使用していました。
先人は床下に使用する木が、何が適しているのか知っていたのですね。これぞまさに先人の知恵です。
今では天然のヒバ油がありハケ塗りや噴霧で白蟻の駆除ができるという研究結果が認められ、住宅金融公庫の融資が受けられる対象にもなっているようです。


また、何より床下に白蟻が発生する前に、予防する事が一番大切です。床下の湿度が70%以上超えないようにすることで、白蟻が発生する事は防げます。予防として、床下に備長炭を敷くことで、かなりの調湿が保たれます。また、炭は吸ったり吐いたりを繰り返しますので、半永久的に効果があります。
これからは、予防の段階からお客様に安心していただけるように、健康素材をお伝えしていきたいと思います。


※ヒバ油:最近話題になっている新型肺炎SARSウィルスとコロナウィルスに属する、豚伝染性胃腸炎ウィルスを、濃度500ppmのヒノキチオールに入れた所、30分後に感染が30分の一に激減する事が確認された。(2003/11/27 朝日新聞より)
縁側(えんがわ)
縁側(えんがわ)

ホームページをご覧いたお客様で、現在の住宅に縁側を設けたいというご相談がありました。最近の傾向として、なるべく部屋を大きくとりたい。という要望が多く、縁側をなくして部屋を広くする事の方が多かったように思います。久しぶりに縁側というスペースを考える機会をいただきました。
本来、日本の住宅のほとんどが、和室の外周部に縁側が設けられており、そこで昼下がりにお茶を飲んだり、夏にはスイカを食べて種を飛ばしたり、秋にはお月見をしたり、と、日本の四季折々を家に居ながら楽しませてくれるスペースだったように思います。
また、日本の気候に合うように考えられており、縁側があることで夏は外気からの熱気を和らげてくれたり、冬は暖めた室内の空気を外に逃がさないようにする役割がありました。いわゆる断熱効果です。
昔の人は、住む人にとって快適で効果的な上に、季節を楽しむという考えの下に、住宅が作られていたんだと思いました。私たちも、自然素材を使い、また、自然を楽しめる住宅づくりを心掛けたいものです。
縁側とは… 和風住宅で部屋の外周部に設け、廊下や出入り口として用いる細長い板敷。外側に雨戸やガラス戸を立てて戸外と仕切るものと、それをしない濡れ縁とがある。(講談社・日本語大辞典より)

縁側を洋風住宅に取り入れるとしたら、ウッドデッキやテラコッタなどのタイル敷きのテラスなどを設けるというのはどうでしょうか・・・。そこをカフェのようにしてお茶を飲んだり、グリーンを楽しんだり・・・。
掃除再考
私たちのショールーム内は全て天然素材で仕上げてあります。毎日スタッフ全員で朝の30分、店内や外周りのそうじをしています。店内のそうじを毎日する事で気づいた事があります。今までの新建材で作られた室内よりも、掃除が楽な事。楽な理由として、埃がほとんどといって良いほどたたない。無垢の床材、ビニールクロスを使わない木絹壁紙や、珪藻土などの塗り壁は適度な湿度を保ち、静電気を発生させない為、本当に埃が立たないことに驚きました。ただ、掃除は楽ですが、その分お手入れはなるべくコマメにしていこうと思っています。(と言っても、気楽に付き合っていくという感じですが…)。
掃除をするにあたって、これまではホームセンターにあるような便利な洗剤や掃除機等を使う事が当たり前でしたが、天然素材ですので、それもあまり必要なくなりました。本来そういった物がなくてもきれいにできていたのですから。皆さん思い出してください。昔はまず家中の電気の傘や、壁をはたきで埃を落とし、その次に家の奥からほうきで掃き出し窓のある一番外の部屋に向かって掃き掃除をし、ぞうきんを固く絞ってふきそうじをしていましたよね。掃き掃除をする際も、茶殻や軽く水を含ませた新聞を細かくちぎって、畳などの上にばら撒き、はたきで部屋の誇りをおとしてからほうきで掃くと、埃をからませてみごとにきれいにしてくれます。床板だったら、バケツ一杯に牛乳100ccを入れて雑巾を浸し固く絞ってふくと床はピカピカになります。(注:白木は乾拭きで!)

掃除道具も単純で、はたき、ほうき、バケツ、ぞうきん、この4つがあれば用意万全なんです。あとの洗剤的な物に関しても、米ぬかだったり、古くなった牛乳などで十分です。掃除道具も家にあるもので作れたりします。例えば、古くなったウールのマフラーを短冊に切って捧に巻けば、はたきの出来上がりです。ウールは綿ぼこりをとるのに最適です。雑巾はもちろん古くなったタオルで作りますよね。ほうきは通常2,000円くらいの座敷ほうきを買えば、20年は付き合えます。ほうきの先がボロになったら穂先を切って座敷から板の間用、次は土間用、次は庭用と・・・掃除機の寿命と価格を考えるとかなりお得です。

なんでも、使い捨てのこの時代、思い出せば、おばあちゃんが真っ黒になった雑巾でふきあげた床の木目はとてもきれいだったように思います。また、そうじの後のひと休みに入れてくれたお茶はどうしてあんなにおいしかったんでしょうか・・・。
忘れないで長押(なげし)
皆さんの住まいには長押はありますか?というより長押って何?と思われる方も多くなっているかもしれませんね。和室自体がないという住宅も最近では珍しくない時代です。
長く押すと書いてナゲシ。柱と柱をつなぐ水平材のことを言います。大釘で打ちとめて固定し、取り付ける場所により呼び名が変わり、土台に接するものは地長押(じなげし)、窓の上部にあると内法長押(うちのりなげし)、窓下にあると腰長押(こしなげし)などと言います。

なんで「長く押す」のでしょうか? 柱と柱を挟み付けて釘で打ちとめているからだと思います。ホゾを刻んで接合するのではなく、柱で押し付けるからでしょう。1間、2間という長さの水平材だから長押と言うといわれ、ナガオシ→ナゲオシ→ナゲシ となっていったと言われています。
上記にあるように、本来、長押はれっきとした構造材でした。しかし、中世初頭に大仏様、ついで禅宗様が、奈良中期から平安期の長い国交断絶を破って、再び中国の高度な文化を運んできました。それは一言でいえば、建築構造技術の合理的発展であったと言われています。その中に貫通する通し貫の多様という技術があり、それ以降、大仏様も禅宗様も長押を使わないで貫だけで柱を緊結し、しかも細い柱で広い柱間をつくる事が可能になりました。この構法は日本の伝統的な和洋や、やがて住宅にも影響を及ぼし、貫構法が普及していきました。そして、長押には構造上の耐力は期待されなくなり、徐々に、立面上の意匠を決定するときの基準線として、くっきりと水平に連続する部材として意識される度合いが強くなっていきました。それは、水平に連続する空間の流れが基調となって、日本建築がつくられてきたことと軌を一にした現象であって、外観も、内観も、長押、特に内法長押を基準として、高さを決定する木割の技法として定着していったのである。現在では構造上役割を果たしていない長押ではあるが、和風空間の秩序の格式を決定する、最も要の部材としての位置を守り通してきたのである。
古き良き時代の風景となりつつある気がしますが、毎朝、長押に父親が次の日会社にきて行くスーツやシャツがきちんと掛けてあり、また、会社から帰ってくると、そこには寝間着である浴衣が掛けてある。そんな風景を長押からイメージします。また、夏には寝床の蚊帳も長押に引っ掛けていました。着物や浴衣を着たときには、しまう前に風通しをさせるために長押に吊る事は欠かせませんよね。長押のなくなった現在では、カーテンレールなどに掛けたりしていませんか?
最近の、洋風の家は柱を見えなくして壁を大きく見せる大壁という壁にしますが、柱や横材(長押)などの存在のはっきりする真壁という壁も家の成り立ちがよくわかっていいものです。
尺貫法
「この部屋の収納は『ハンゲン』とりましょう。」
「開口部は『イッケン』。でよろしいですか?」
こんな会話がリフォームに限らず、建築関係のお話しをしていると度々でてきます。  「イッケン」が一体何を表しているのか、どのくらいの長さ広さなのかがピンとこない方も最近は少なくないのではないでしょうか?住まい関係の世界では、まだまだ学校で習ってこなかったような長さや面積の数え方が、現在でも生きています。
聞いたことはあってもよく知らない、これらの尺度・『尺貫法』について、今回は考えてみたいと思います。

イッケン(1間)と言われてピンと来ることがなくても、「6畳」「4畳半」という言い方には馴染みがありますね。
現在、一枚の畳は、タテが約170~191センチ。ヨコが約85~95.5センチというサイズになっています。よく言われる『団地サイズ』や『京間(本間)』といった違いがあるせいで幅はありますが、基本的に畳1枚は、『ひとが一人、寝そべって足りる面積』だと言われています。そのまま畳の上で大の字になってみると、畳1枚では足りず、2枚必要になりますが、その『畳2枚分』が、敷地の広さや建物の広さを表す『1坪』という広さとほぼイコールだとイメージすることができます。
一辺1.81メートル(正確には1.8181818ノと際限なく続く)の正方形、約3.3平方メートル(平米)が『1坪』という広さです。

この正方形の一辺が『1間(けん)』(181.8センチ)
その半分が『半間(はんげん)』(90.9センチ)
半間を3で割ったものが『1尺(しゃく)』(30.3センチ)
1尺を10で割ったものが『1寸(すん)』(3.03センチ)になります。

お椀の舟に乗ることができた「一寸法師」は、およそ3センチ。1寸は親指の長さ、でもあります。
そんなふうに、人間の身体からうまれた「身度尺」が『尺貫法』の単位の基礎になっているのです(ちなみに尺貫法の『貫』、は重さを表す単位)。
昭和41年、<計量法>で尺貫法を取引や証明の計量に利用することは禁止され、正式図面等は、メートル法の表記が義務付けられています。
日常ではメートル法を使うことがほとんどなのに、「住まい」に関しては今だ尺貫法が生き残っているのが何故かといえば、やはり『私たちの身体を基準にした尺度』、という柔軟さが生活の『ゆとり』につながるせいではないでしょうか。
ところで『35坪』と『100平米』では、どちらが広いのでしょう?
尺貫法で表せば、『35坪』対『30.28009坪』。
メートル法で表すと、『115.5875平米』対『100平米』。
35坪のほうが15平米も広いのです。さあ、では15平米は、何坪?!
余談ですが、私は5尺9寸の322貫500刄です…
柿渋使ってます
夏が過ぎ、少し涼しくなってくる秋、いろんなところで橙色の柿の実が見られます。それも約1,000品種もの柿が日本にはあるそうで、これらは甘柿と渋柿に大きく分けられます。渋柿をかじったことのある人は、あの渋みがお分かりかと思います。 渋柿の渋さは、可溶性タンニンのためで、そのタンニンが舌の粘膜タンパク質を凝固させるために[ひきしぼる]ような渋さを感じさせるのです。
現在、「柿渋」の知名度は非常に低いのですが、昔(中世以降)は、生活に密着した素材だったようで、北海道、沖縄以外の農村・漁村の家の庭先で柿渋は作られていたと言われます。

この防腐効果や、乾いて防水性を発揮する性質を生かして、様々に利用されていたのです。今では柿渋を身の回りで見るどころか、名前さえ聞くこともありませんが、近年、自然志向の高まりもあり、自然塗料としてクラフトなどに用いられ、見直されています。

また、シックハウスの原因であるホルムアルデヒドを吸着する作用があることも実験により証明されています。N-Basicでも、無垢のフローリングや建具、造作家具には必ずと言ってよいほど、柿渋を塗布して仕上げています。

柿渋は、漆器製造の際、漆の下地に塗られたり、漁民にとって高価だった漁網の強度向上のための網染め染料、酒づくりの際の酒袋の補強・染色材などの用途や、団扇・和傘、船の船底に塗られるなどに使われてきました。また、中風、高血圧の民間療法の薬としての面もあったようです

最近では、その独特な風合い・発色をいかして布地の染色や、自然素材の塗料として使われています。酒袋の独特の色合いを好んで、バッグなどに再利用されたりもしているようです。変わったところでは、化粧品の材料としてや、消臭剤などとして用いられます。

柿渋には防水・防腐・防虫効果などがあり、塗布物の繊維質に吸収され乾燥後に不溶性物質をつくり、収斂性(しゅうれんせい:引き締める性質)を発揮します。

塗布(乾燥)直後の色は、ごく薄いものですが、光にあてるほど、また時間とともに濃い茶色に発色していきます。ショールームの建具もオープン時に全て柿渋を塗布しました。当初は水で薄めて塗ったので、白木の色だったものが、今では柿渋の独特の赤みが色づいてきました。
「渋」というものは、植物が動物などから身を守るために持っている物質だということをどこかで読んだことがあります。柿渋も柿の種子が未成熟なうちに動物に食べられてしまわないための自己防衛のためのものなのでしょう。
昔の人はよくもまあ、こんな不思議なものを見つけて利用方法を考え出せたものだと思います。

現代には、塗料・染料・防腐剤など、効果の面では柿渋を遙かに凌ぐものがいくらでもあって使われています。実際に柿渋でなければいけないという用途はあまり無くなっていて、次第に柿渋は忘れられる存在なのかもしれません。

柿渋染めなど、その色合いだけを(ファッション的な意味で)使われ、流行している風潮もありますが、本来植物の自己防衛のための物質を、人が自分たちの生活に取り入れていた事実が注目すべき興味深いことで、忘れてはならないことなのかもしれません。
荒壁を付ける
昔の家は、どこのお宅にもエアコンなんて物はなく、風通しの良い、隙間風の入るような家で生活していました。現在のようにアトピー性皮膚炎や花粉症といった病気はありませんでした。
それだけ健康的な生活だったということです。(住宅だけの問題ではなく、食生活も関係しているとは思われますが。)でも、今では隙間風の入るような住宅は嫌われています。
荒壁は、竹小舞をかけ、ワラを練り込んだ土を塗り固めて作る、職人の手間と時間のかかる作り方です。荒壁は極めて大きな調湿効果、断熱蓄熱性能、防火性能、防音効果があります。荒壁の土や竹やワラは生産時のエネルギー消費も少なく、また、廃棄時も土に帰るので環境に優しいのです。荒壁は柔軟性を持ちながら粘り強く建物を支える優れた耐力があります。現在の耐力倍率が見直され、近々更に倍率が上がると言われている。
またグラスウールの住宅と竹小舞土塗り壁の住宅を、一年を通して比較したところ、竹小舞土塗り壁の家は夏は2~3度涼しく、冬は2~3度暖かいというデータがとれました。エアコンは電気を使いますし、永久に壊れない訳ではありません。それに対し、土壁の家は電気を使わず、上記のような優れた特性を永久的にもたらしてくれるのです。

似たようなもので井戸水があります。夏、汲み上げると冷たく、冬は、ちょっぴり暖かく感じる。つまり、地中深い土の中で周りの外気に大きく影響されないからそう感じるのです。土塗り壁の家はまさにそれです。夏涼しく、冬暖かい。あまりに暑い、寒いという時はエアコンを使うのは仕方がないとしても、普段はまったく使わなくてすむようになります。エアコンを使って冷やした部屋や自動車から出た時、体がだるく感じる事があると思いますが、健康に良い訳がありません。やはり、自然体が一番良いということですね。

しかし近頃では、本当にまれにしか荒壁を塗った建物は見かけられなくなりました。柱の間に最初の壁土を塗ることを「荒壁を付ける」と言います。木造住宅に関心のある方は、「荒壁を付けると良いのはわかってるんだけど、乾くのに時間がかかるし、手間もかかるからなぁ」と、知ってはいても荒壁を選ばなくなっています。いつの頃からか、荒壁付けをすることを「湿式工法」と呼ぶようになりました。「乾式工法」とは、外壁や建物内部の壁面に石膏ボード(プラスターボード)などを使って家を建てると、壁土が乾燥する時間を省略でき工期が短縮できる利点があります。
でも、工期の短縮は誰にとっての利点だったのでしょう。施主よりも、工事業者の方が工事を短期間で終了することが出来て資金繰りが楽になり、よりたくさんの工事を請負うことが出来ることが狙いだったのかも知れません。早く手放れよくと言う観点で住まいを作るのではなく、住まいづくりをより味わいながら楽しめる作り方です。


荒壁の良いところは、
   ・耐火性(土だから燃えません)
   ・耐震性(竹小舞と土がパネル状になるので強いです)
   ・断熱性(土壁の厚さがあるので熱を通しません)
   ・調湿性(土が湿度調節します)
   ・遮音性(遮音性は重量に比例するので)
兵庫県(地元)の県産木材を使うのが一番です!
木は人間や動物に最もやさしい材料だという事は、皆様ご承知の事と思います。実際の実験で、木製・コンクリート・鉄製の3種類の飼育箱でマウスを飼育し、子供を生ませた結果、外気温が25度近辺になるとマウスの生存率は木製=90%  金属製=50%  コンクリート=4%と言う結果が出ています。近年木造校舎が見直されているのも子供の発育の為に、子供たちを温かく包み込む木造校舎の保温性・弾力性・調質性が見直されて来ているからです。

また、杉の木は他の木材に比べて調湿効果(湿気を吸ったりはいたり)が多く、高温多湿からくるカビ・ダニを防ぎ、アトピー・アレルギーが治ったという事例もあるほどです。

ところで、日本の森林の32%は杉だという事はご存知でしょうか?日本各地にたくさんの木材がありますが、やはり兵庫県に住む私たちにとって、兵庫県で育った木が一番風土や気候もあっているのは言うまでもありません。しかし、近年の在来工法で使用されている木材は、ほとんどが米松というアメリカ材です。これだけ景気が悪くなっても、遠い国から輸入しています。近くにいい木材(杉)があるのにもかかわらず…。地元木材を使用することにより、山が活性され元気になり景気回復・雇用問題・・・。改善される事はたくさんあると思います。

兵庫県産の杉材は人口乾燥することで。他材に引けをとらない構造強度が得られます。また、杉の木の香りには疲労回復・ストレス解消・リラックス効果があると言われています。(杉を使っても花粉症にはならないですよ!!)無垢の木は、急激に熱を奪わないから、さわると温かく感じられ、素足でも気持ちよく歩けるのは大きな特徴といえるのではないでしょうか?ちなみに、断熱性能はコンクリートの14倍、鉄の380倍もあります。

兵庫県では「兵庫県産木材利用木造住宅融資制度」という制度を設けております。60%以上県産木材使用で 2,000万円 25年 2% 固定金利で融資を受けることができます。
日本瓦は無添加素材
どうしても「いぶし瓦」で屋根を葺き替えて欲しいというお客様の要望で、色々と調べてみる事にしました。

いぶし瓦の代表的な瓦に、私たちの住む兵庫県の淡路瓦があります。淡路瓦の歴史は古く、淡路国分寺(三原町)等の発掘調査から奈良時代に始まったと推定されており、全国でもっとも古い産地です。淡路瓦は寛永年間に現在の西淡町津井を中心に発展し、明治時代に入ってからの急速な需要の伸びに支えられ産地を形成したそうで、もともと淡路島は原料粘土が豊富な上に大消費地である京阪神地域への近接性や海上輸送の利便性などにより大きな発展を遂げてきました。
現在、淡路には約100の窯元があり、そのうち7割が西淡町に立地しています。いぶし瓦の産地としては日本で一番生産量の多い産地であり、瓦の総生産量でも三河に続き、日本第2位となっています。
いぶし瓦とは製造工程で瓦をいぶすことで炭素膜をつくる瓦のことです。瓦を素焼きすると粘土の品質にもよりますが、赤みがかったオレンジ色になります。しかし、この素焼きで屋根を葺くと湿度の高い日本ではすぐに黒ずみ始めます。そこであらかじめ瓦をいぶし、炭素膜をつくり、色合いの後退を防いでいるのがいぶし瓦の特徴です。いぶし瓦は約1400年前から伝わる日本古来の瓦焼きの技術で、粘土でつくった瓦を1000度の熱でいぶすためにかつては松葉を使っていましたが、現在では、ブタンガスを使っているそうです。不完全燃焼した炭素が瓦に付着し、瓦はまさに「いぶし銀」のような光沢を放ちます。この淡い銀色の色艶は日本古来の景観美を支えてきました。

しかし、最近では、日本瓦は重く、大きな地震が起こると家を倒壊させてしまう危険がある。という事を心配されていらっしゃる方も多いと思います。実際、1995年1月に起こった「阪神・淡路大震災」では、約10万棟の建物が全壊し、多くの犠牲者を出しました。当時の多くの報道で「建物が倒れたのは、重い瓦のせいだ!」と言われました。しかし、本当に「瓦」のせいだったのでしょうか?当時の調査によると、瓦だけが軒下に落ちてしまったり、瓦がきれいに屋根にのったまま倒れている建物、その周囲は全・半壊がほとんどなのに数件だけあまり被害という被害を受けていない建物も見られました。これは一体どういう事なのでしょうか?この原因の一つは、瓦の施工方法に問題があった事、そしてもう一つは老朽化した構造的に弱い建物が多かったという事です。神戸市を含む関西地区は、関東地区に比べて建築基準法改正以前に建てられた古い住宅が多く、シロアリや柱・土台などの構造材の腐食により強度及び体力が低下していました。さらに壁配置の偏りや基礎部の接合不十分な構造に屋根の重さがマイナスに働いたと考えられています。実際、きちんとした基礎や工法による建物に葺かれた日本瓦は震度7にも耐えられるという結果も報告されています。
日本の伝統 畳はやっぱり国産が一番!
日本人は気持ちのこまやかな民族です。それだけにいたわりの気持ちから感触の柔らかな弾力性のある畳というものが出来たのだと思います。

日本の文化は、古来中国大陸を経て伝わったものが多いのですが、畳は大和民族が生み出した我が国固有の敷物です。

瑞穂の国にふさわしく、稲わらを利用して床をつくり、野生のいぐさを改良して畳表を織り、畳という素晴しい敷物をつくりあげました。

明治以来の急速な西欧に向った文明開花の時代にも、戦後の激しい石油文化の発展の中でも、畳は日本の住いの中心的役割を果たしてきました。

これは、科学の進歩で優秀な化学繊維が、次々に登場してきたにもかかわらず、畳のもつすばらしい特性には対抗できなかったからです。

ゆったりとくつろげて、フローリングでは味わえない「感触」、「適度の弾力性」が第一の魅力でしょう。更に適度な保温性があり、そして気分をリラックスさせる独特の「匂い」のある床材です。
畳の大きな特徴として、一畳で500ccの水分を吸収し、乾燥してくると放湿するという自然のエアコン作用を備えています。また、畳表は空気中に含まれる有害な二酸化窒素を吸着する能力に優れていることも判明し、その吸着した二酸化窒素の50%~80%は、無害な一酸化窒素になって空気中に還元されるということが「大気汚染学会誌」で発表されました。畳が、知らず知らずのうちに室内環境の浄化をしてくれているのです。また、畳表のイ草には、縦状にヒダがあり、その表面には無数の気孔があって空気を吸入・排出しており、内部はスポンジ状になっております。したがって表面積は数十倍になり、内部のスポンジ上の組織が温度を調節する役目を果たしています。そして、湿気を吸うと膨張し、放湿すると縮小する組織になっています。

暑い夏の日には、畳が含む空気によって暑さを遮断し、ひんやりと心地好い感触をもちます。寒い冬の日には、外の冷たい空気を畳の中の空気がさえぎってくれます。そして、暖房で温まった空気は外に逃がさない保温効果もあります。
タタミは「い草」という自然の作物から出来ています。12月の寒い時期に植え付けられ、7月の暑い時期に収穫されます。収穫時期の「い草」の長さは人の背丈ほどの約150cmになります。収穫した「い草」は、染土と言う天然の土に染めて乾燥させます。染土で染めると、タタミにした時にいい香りが長持ちし、いつまでも自然な色を保ちます。その染土は私たちの住む兵庫県淡路島産の天然粘土を染土に使われています。「い草」を刈り取ったらすぐに、染土に染めます。これを、泥染めと言います。最近では染土ではなく着色によってい草に色をつつけた畳があり、中国産の畳表に良く使われています。着色と染土の違いは畳表を布でふき取ると一目瞭然です。染土で処理された畳は、布でふき取ると、鮮やかない草の緑色が現れ、布にはほのかに泥の茶色がつきます。反対に、着色された畳表をふき取ると、少し枯れたような色のい草が現れ、布には鮮やかな緑色がつきます。最近、この着色料にシックハウスの原因になる成分が含まれている可能性があると言われています。

今回、わたしたちの協力業者さんである前田畳販売⑭の前田さんが熊本に行き、本物の畳をその目で確かめ、無添加リフォームが推奨できる畳を探してきてくださいました。そして、JAやつしろさんとい草畳表の生産者である南さんのご理解とご協力を得て、「無添加リフォームオリジナル畳」を作ってくださいました。タグにも今回無添加リフォームのロゴを特別に織り込んでくださいました。私たちも実際そのい草に触れて、その匂い肌触りに本物のい草を知りました。特別販売と言う事で、数に限りがございますが、是非その目、その手、その鼻でお確かめください。きれいな水と太陽の光をいっぱい浴びスクスクと育ったい草と生産者である南さんの手で丹精込めて作られた畳は最高です。

また、JAやつしろさんのご協力で、現在「農林水産大臣賞」を獲得した名誉ある「い草」が私たち無添加リフォームのスタジオ内に展示してあります。畳表になる前のい草のままの状態で、なかなかご覧いただく機会もないかと思いますので、是非ご覧になってください。